皆さんこんにちは!

パイント君です。

 
早速ですが、前回の続きです。

 
住みたいエリアに目星をつけたら、いよいよ物件探しを開始します。

即、行動に移しましょう!

 
「でもパイント君、物件を探す言うても、居住形態としては一体どんなパターンがあるの?」

そんな声が聞こえてきそうです。

 
…分かりました。

現実をいきなり突きつけられてショックを受けないよう、あらかじめ説明しておきますね。

デフォルトは家具付きのシェア

まず日本の場合ですが、結構シンプルですよね。

マンションかアパートか(イギリスの場合は両方とも「フラット」)。

間取りはワンルームか1LDKかとか。

下宿やシェアハウスは少数派でしょう。

学校や仕事の関係で、寮に住む人もいますが。

まあ、都会に住む若者であれば、ワンルームが主流でしょうな。

 
…で、今度はイギリスの場合。

 
その前に

・家具付きか家具なしか
が問題となります。

 
それは日本と違い、少なくともロンドンでは9割以上の賃貸物件が

家具付き(furnished)
だからなのですっ!

家具なし(unfurnished)はゼロではないですが、ほとんど見かけません。

 
まあ、移住はタダでさえお金がかかるので、家具付きがデフォルトっていうのはありがたい話。

家具や家電を一から揃えなくてもいいワケですから。

 
なので、ほとんどの方は「家具付き」一択でしょうね!

 
ちなみに、何が付いてくるかというと、間取りやグレードにもよりますが、

家具:ベッド、洋服ダンス、チェスト(整理ダンス)、机、椅子、ソファ、ダイニングテーブル・チェアなど

家電:テレビ、冷蔵庫、電気またはガスコンロ、電気またはガスオーブン、湯沸かしポット、電子レンジ、食洗機、電気スタンド、掃除機など

です。

 
・独り暮らしかシェアか
 
「フラット探し(1)」で言い忘れちゃいましたが。

パイント君はロンドンで知り合った若者(非日本人含む)の中で、独り暮らしをしている人間に会ったことがほとんどありません。

大半がパートナー・配偶者か友人、知らない人同士、あるいは大家と一緒に住んでいます。

理由はカンタン、家賃が恐ろしく高いからです。

 
そういうこともあり、

ロンドンでは圧倒的にシェアが多いです!

というか、駐在員でなければ独り暮らしは「ほぼ」不可能です。

 
ただ、シェアと言っても、日本でも最近流行っているシェアハウスとは若干イメージが違うかも。

日本のは大抵、最初から寮やペンションみたいな作りになっているじゃないですか。

でもイギリス(ロンドン)の場合は、普通の家に複数の友人または他人同士が住むパターンがほとんど。

大家本人が同居する場合もあります。

 
従って、

ワンルームでの独り暮らしに慣れ切ったアナタが、果たしてこれに耐えられるか?
が大きなポイントとなってきます。

 
何しろ、同居人は赤の他人であるだけでなく、どこの国の人かも分からない。入れ替わりも激しい。

日本の常識(下手するとイギリスの常識も)は通用せず、

友人や恋人を勝手に連れ込んで大騒ぎ(あっちの方も含め)したり、

共有部分(特にキッチンやバスルーム)を散らかしたり汚したり、

勝手に人の食べ物を食べたり、

家賃を払わずにトンズラしたり、

と、エキサイティングなハプニングが目白押しです(苦笑)。

 
これが嫌なら独り暮らしするしかないですが、金銭的負担が非常に大きくなります。

たとえ金銭的に余裕があったとしても。

日本のワンルームに相当する「Studio(ステューディオ)」はタマ数が極端に少ないです。

 
しかし、迷惑な同居人と全く交流しないのもどうかと思うし、話せば理解してくれることもしばしば。

ここは自分を鍛えるいいチャンスだと思うかどうかで、その後の人生が大きく変わってきます。

 
忍耐力や交渉力、英語力が身につき、何よりもトラブルや不快なことに対する「耐性」が育ちます。

 
つまり、多少のことでは動じなくなります!

 
人生は感情のジェットコースターの繰り返し。

これをコントロールし、できるだけポジティブな感情を持ち続けるためにも、「広い心」を持つ努力を続けることが大切です。

(我慢強く礼儀正しいと評判の日本人は、世界標準だと実は「心が狭い」人が多いです)

これが「人間力」を培う秘訣だと、パイント君は思うわけです。

 
…少々説教臭くなってしまいました、スミマセンm(_ _)m

シェアにも色々ある

で、シェアにもさらに色々なパターンがあります。
  • フラット(アパート)か一軒家に複数の赤の他人が住む
これは、

大家が別のところに住んでいる場合
と、

大家または大家家族と同居する場合
があります。大家(ランドロード=Landlord)以外の賃借人(テナント=Tenant)が自分一人だけの場合もあり。

リビングやキッチン、バスルームなど、自分の部屋以外は共有で、バスルームを使う権利、掃除やゴミ出しの当番、トイレットペーパー・調味料などの備品の負担をどうするかは、住人同士で話し合って決めると。

バスルームが自分専用(部屋に繋がっている「アンスイート(en suite)」など)なら、とってもラッキー!

 
  • ホームステイ
いわゆる下宿で、食事代などが家賃に含まれている。

大家と同居との違いは、…距離感でしょうかね?家族の一員みたいな気分が味わえるのは、もちろんホームステイの方です。

 
パイント君の知り合いを見ると、シェアと独り暮らし以外にも
  • 教会などが運営している女子寮に住む
(男子禁制で門限があることが多い)
  • 親が買ってくれたフラットに住む
(最強。羨ましい笑)

 
…というパターンが見受けられます。

 
いずれにしても、夫婦かカップルとして渡英するのでなければ、金銭面でシェアになる確率が非常に高いと思います。

最初からその心づもりでいた方が、精神衛生上、好ましいでしょう。

 
カウンシルフラットについて
カウンシルフラットについても触れておきましょう。

地方自治体が供給する低所得層向けの公営住宅のことで、ビル・敷地全体で「カウンシルエストート(Council Estate)」と呼びます。

(一軒家の場合は「カウンシルハウス」)

 
普通に考えれば、これに我々日本人が住むことはできません。

しかし現実には「可能」です。

というのも、サッチャー政権時代にテナントが物件を買い取れる制度が導入され、同じエステート内に個人所有のフラットが混在しているためです。

これを大家が貸し出せば、日本人の学生でも住めるってワケ。

 
一般的に家賃が相場より安めで、もともと家族向けだけあって間取りも広いことが多い(独りで住むならですが)。

また、高層フラット(最近までタワマンはほとんどなく、高層といえばカウンシルだった)なら、見晴らしもいい。

 
しかし当然、競争率が高く、治安にも懸念がある点に注意して下さい。

水道管漏れなどが発生しても、責任の所在がカウンシルなのか、大家なのか曖昧になることがあります。

 
また、2017年のグレンフェル・タワー火災のように、見るからに管理がずさんなエステートも数多く存在します!

 
そういったリスクを頭の片隅に入れておいて下さい。

物件探しの情報源

エリアに目星をつけた。

どんな居住パターンがあるのかも分かった。

シェアを覚悟すべきであることも理解した。

 
では、どうやって物件情報を仕入れたらいいのか?

それをご説明しますね。

 
紹介・口コミ
正直、これに勝る情報源はありません。

世界中どこへ行っても、コネが大きくモノを言います。

もちろん、紹介者の信用度に大きくかかってくるのも世界共通。

ただ異国の地なので、いくら信用のある人からの紹介でも、実際に物件を見るようにしましょう。

最終的には何事も自己責任です!

 
クラシファイド(Classified)
コネがなくてもご安心下さい!

イギリスには数多くのクラシファイド(目的や地域によって分類された募集広告や告知)があります。

不動産に限らず、イギリス生活の多くの場面で活用することになります。

 
また、日本人であることの「数少ない」(苦笑)メリットとして、日本人を好む大家も結構います。

これは恐らく、経験値や噂から
  • 綺麗好き(幻想の場合もあるが笑)
  • きちんと家賃を支払う(ズボラな人もいるが笑)
  • 文句を言わない(すぐキレる人も多いが笑)
…というイメージが定着しているためと思われます。

逆に言えば、そうではない人間が世界には多いということですね。

イギリスでも日本人がカモになったり舐められたりしやすいのは事実ですが、ここは好意的に受け取っておきましょう笑!

 
ちなみに、敢えて日本人だけでシェアする(あるいは日本人だけしか入れない大家の物件に住む)のもアリですが。

せっかくなら、異人種混合にトライすることを強くオススメします。

 
さて、クラシファイドがある媒体を具体的にご紹介しましょう。

大家が直接募集する場合や、大家から空室を埋めるよう頼まれているテナントの代表者(ヌシみたいな人)が別のテナントを探している場合、不動産業者が広告を出す場合など、様々です。
  • Loot(ルート)https://loot.com
老舗のクラシファイド専門紙で、意味は「戦利品」。見かけはフィナンシャルタイムズに似ていて、ニュースエージェント(よろず屋、コンビニ)などで購入できます。

思い返せば、パイント君はまずこれを見て物件探しをスタートしました。

スピードの面から、オンライン版をオススメします。

 
この2紙は日本人コミュニティー向けの無料情報誌(週刊)です。日本食材店などでゲットできますが、スピード重視のクラシファイドはオンライン版を攻めましょう。

 
両方ともオンライン・クラシファイドです。

Gumtreeはイギリス人の間で定着しているサイトで、MixBは日本人コミュニティー向けです。
何しろレスポンスが良いので、パイント君はフラット探しに限らず、何かと活用しています。

オススメです。

 
不動産仲介業者(Estate agent, Letting agent)
クラシファイドにちゃっかり広告を出す不動産業者は多いですが。

大抵の業者は、自前のウェブサイトを持っています。

 
また、「ロンドンの商店街」でも書いたように、店舗はそこら中にあります。

窓という窓に物件情報(賃貸も分譲もあり)をデカデカと貼り出しているので、すぐ分かります。

物件を探している人は、ウインドーショッピングさながらにこれらを物色するワケですな。

パイント君はこれが大好きで、散歩がてら情報収集をして、そのエリアの相場などを調べています。

単純に楽しくないですか?♪

 
ここで注意。

クラシファイドや不動産サイトで「これだ!」と思う物件を見つけて速攻連絡を入れ、

不動産業者の店舗なり当該物件なりに意気揚々と赴いても、

It’s gone(なくなっちゃったよ)」

とあっさり言われることもしょっちゅうです。

日本の常識だと、その人が借りるかどうか判断するまで次の人とビューイング(Viewing=下見・内見)の約束をすることはまずないですが。

連絡を入れてから到着するまでに誰か別の人からオファー(Offer=借りる意思表示をすること)が入れば、そちらを平気で優先するケースが多々あります。

パイント君は、現場で他のテナント候補者とかち合うこともありました。

中古車の個人売買も然りです。

せっかく1時間くらいかけて来たのにと恨んでも、「ソーリー」と肩をすくめられて終わりですね。

 
また、不動産サイトに載っている良さげな物件は「客寄せ」(オンラインに載せた時点で既にオファーが入っているのに、そのままにしてある)であることが多く。

電話をしても、お馴染みのセリフ「It’s gone」を聞かされる羽目になります(苦笑)。

 
なので、パイント君からご提案。

このような事態になると時間とお金の無駄だし、精神的ショックも大きいので。

最初から、目星をつけたエリアで不動産業者をいくつか回っておきましょう。

そうすれば、存在もしない物件に対して無駄に興奮することもないし、こちらの条件に応じていくつか手持ちの候補を挙げてもらえます。

(うまくいけば即ビューイングも)

名前と連絡先を残しておけば、希望に近い物件が入ると後日連絡してくれます(そいつの気が向けばですが)。

何しろ、積極的に顔を覚えてもらいましょう。

 
また不動産業者経由で物件探しをする場合、英語は避けて通れません。

(日系の業者の場合はもちろん日本語オーケーですが、駐在員向けの高額物件がほとんど)

ガッツで乗り切りましょう!

おさらい

・デフォルトは家具付きのシェア、駐在員でなければ独り暮らしはほぼ不可能

・フラット探しはスピードが命、クラシファイドを活用せよ

・住みたいエリアの不動産屋には、日頃から顔を売っておく

・いい加減な同居人や理不尽な対応に慣れ、成長の糧とする

 
それでは次回は、フラット探しの際のポイントや注意点に掘り下げていきますっ!

脱サラ、海外移住、フリーランスを目指している方をはじめ、皆さんのお役に立てば幸いです。

 
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!