皆さんこんにちは!
2020年1月もはや終わり。
とうとうこの日、31日がやって来ました。
…そう、それはブレグジット。
元々は、ギリシャのEU離脱が騒がれていた頃に登場した
「グレグジット(Greek+exit)」
という表現をもじったものですが(British+exit)。
これぞ瓢箪から駒!
まさか実現するとは思いませんでした。
あれは忘れもしない、2016年6月24日。
イギリスのEU離脱を巡る国民投票が行われた翌日のことです。
パイント君はベッドの中で何度も起きて、開票状況をスマホで確認していました。
下馬評は残留派が上回るとのことでしたが、離脱派の勢いは止まらず。
ハナ差どころか、アタマ差かクビ差くらいの開きがありましたね。
最初に頭をよぎったのは、
「なぜブックメーカーで離脱にBetしておかなかったんだっ…!」
でした(苦笑)。
冗談はさておき。
起きてしまったことは仕方がない。
頭を切り替えましょう。
何が変わるのか
まず、2月1日から何が変わるのか?…表面上は何も変わりません。
少なくとも「移行期間」である2020年いっぱいは。
しかし、その間にEUとは通商や金融、漁業などの面で交渉の嵐。
普通に考えて、11ヶ月で終わるとはとても思えません。
そこで、6月末までにイギリス側が望めば、
移行期間を2022年末まで延長できるのですが。
ピヨピヨ頭のジョンソン首相は
「延長なんかするかい!」
と息巻いておりますゆえ。
いわゆる「合意なき離脱」の懸念が消えていないのでございます。
そうなると、混乱は必至でしょうなあ。
日本人への影響
皆さんが関心があるのは、やはり「日本人への影響」
ではないかと。
日系企業や駐在員ももちろん不安でしょうが。
もっと不安なのは、イギリスに自らの意思で住んでいる(あるいは住もうと思っている)
留学生や現地採用の方々だと思います。
特にビザや永住権の要件がどうなるか?でしょう。
結論を先に言ってしまうと。
パイント君は
「以前とほとんど変わらない」
と予想します。
というのも。
ブレグジットの影響を最も受けるのは、当然のことながらEU市民。
そして、フランスなど他のEU加盟国に住んでいるイギリス人です。
EU市民はこれまで、パスポートがなくても自国のIDカードでイギリスに入国できました。
しかし2021年以降は、パスポートが必要になる可能性が濃厚です。
それから、イギリスで自由に働くことができなくなります。
(様々な移行措置がありますが、ここでは割愛します)
しかしこれって、日本人にとっては「当たり前」ですよね?
入国時にパスポートは要るし、観光目的以外はビザが要るし。
…そう。
われわれ日本人はしょせん、
イギリスの「移民ヒエラルキー」
の中でも最下層に位置するグループなのですよ。
移民ヒエラルキー
以下は、パイント君が勝手に考えた移民ヒエラルキーです:(1)イギリス国籍保有者
(2)アイルランド人
(3)EU市民
(4)イギリス連邦(コモンウェルス)市民
(5)その他の人々
(*人間としての優劣や序列を示すものではありません)
アイルランド人
(2)のアイルランド人は、「祖父母のどちらかが北アイルランド生まれか、1922年以前にアイルランドで生まれた」
場合は、5年間の労働ビザがもらえます。
アイルランド人はしかも、EU市民でもあります。
EU市民
(3)のEU市民は、離脱の移行期間が終われば。コモンウェルス市民並みか、それ以下になるかもしれません。
(イギリスとの繋がりの強さによる)
コモンウェルス市民
(4)のコモンウェルス市民は、「祖父母のどちらかがイギリス生まれ」
であれば、5年間の労働ビザがもらえます。
そうでなければ、単に元植民地(違う国もある)の出身者というだけですが、
英語が母国語である可能性が高いですね。
つまり就職に有利。
ちなみにコモンウェルス加盟国は53ヶ国もあります!
アジアではインド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、マレーシア、シンガポール、ブルネイ。
これらの国々ではイギリス人の血が入った人が多いだけでなく、かつて大量の移民を募ったこともあり。
インド系っぽい人々をよく見かけるのは、当然なのです。
その他の人々
そして、(5)その他の人々。これはアメリカ人や日本人を含みます。
しくしく。
…確かに最下層ではありますが、逆に言うとですよ。
もともとビザ(特に労働ビザ)取得の面で、最も不利だっただけに。
EUを離脱したからって、われわれの地位が変わるとは考えにくい。
反対に、EUから優秀な人材を確保するのが容易ではなくなる分、
日本人により多くのチャンスが巡ってくる可能性だってあります。
(英語力は必須ですが)
イギリスは競争力を維持するために、優秀な人材が欲しいのです。
日本からの投資も大歓迎のはずです。
それから、日本人の信用度は高いですよ。
例えば以前お伝えしたように、われわれは2019年5月20日から空港で
イギリス・EU市民と一緒の「eパスポート・ゲート」
を利用できることになりました。
オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、シンガポール、韓国、アメリカと並んで
「低リスク国」
に認定されたためです。
結論
こうした諸々の要素を考慮に入れると、「心配はいらない!」
というのがパイント君の結論です。
(外れたらごめんなさい)
…ということで、法律面で進捗があれば、またお知らせしますねっ!
脱サラ、海外移住、フリーランスを目指している方をはじめ、皆さんのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!