皆さんこんにちは!

パイント君です。

 
さて、レコード紹介の記念すべき第一弾は(^o^)/

ザ・クラッシュ(The Clash)
の2枚組サードアルバム

『ロンドン・コーリング』(London Calling)
ですっ!

 
 
そう、このブログのタイトルの元です(バレバレ)。

 
そもそもこの

London Calling
ってのは、かのBBC(英国公共放送)の国際放送BBCワールドサービスが冒頭の決めフレーズとして使っていた

This is London calling. (またはThis is London.

から取ったみたいですね。

日本語にすると

「ロンドンからお伝えします」

てな感じでしょうか。

 
ちなみに現在の決めフレーズは、

This is BBC inドコドコ.

となってます。

友人の兄貴からゲット

で、発売日は1979年12月14日。

パンクロックの雄と言えど、しっかりとクリスマス商戦に間に合わせてます笑

チャートアクションは

UKアルバムチャートで9位、USビルボードで27位

となかなか健闘しましたね♪

 
まずは神聖なる儀式として、ジャケットを愛でるとしますか。

 
 
うーん、写真がピンボケだ笑

ギターを叩き壊そうとしてるのは、ベースのポール・シムノン(Paul Simonon)

どうして分かるかというと、手に持っているのがベースギターだから(単純)。

 
タイポグラフィの元ネタは、エルビス・プレスリーのファーストアルバムのようです。

(コレ↓)

 
 
 
そもそも、このレコードをどうやって入手したのか?

それは、パイント君お得意の

友人の兄貴
からです。

聴いて返そうとした時に

「全然好きじゃないから、500円で売ったるわ」

と言われ。

えっ? すごくいいレコードだと思うんですけど…。

「そうですかあ〜そこまで言うなら」(しめしめヒヒヒ)

と取引成立。

 
確か高校1年生だったので、財布に優しかったです♡

 
クラッシュ(crashでもcrushでもなく、clashです)と言えば。

クラブ通いの経験がおありの皆さんには

「ロック・ザ・カスバ」(Rock the Casbah)
が定番でしょうか。

(ちなみにこの曲、実質的にはドラマーのトッパー・ヒードン(Topper Headon)の作品と言われている)

 
パイント君の場合は、この「ロンドン・コーリング」の最後(D面5曲め)にクレジットなしで収録されている

「トレイン・イン・ヴェイン」(Train in Vain)
をこっそりブースでかけたりしてましたが。

 
クラッシュは、1970年代半ばから10年弱続いた“パンクロック”というムーブメントの中心にいたバンドです。

その最高傑作と言われる「ロンドン・コーリング」が、現代日本の若者にどれくらい「刺さる」かちょっと分かりません(特に女子)。

逆に、ブリブリのパンクを期待している本格派?の御仁には物足りないかもしれませぬ。

 
でも同名のタイトル曲を含め、このアルバムを一度も聴いたことがない方は、気軽にトライしてみて下さい。

洋楽好きなら、一曲はピンとくる曲があると思います。

「ごった煮」感が魅力

イギリスと言えば。

ビートルズローリング・ストーンズエリック・クラプトンなどが、ロックンロールやR&B(本来の意味でのリズム&ブルース)、ブルースといったアメリカの黒人音楽を逆発信して、「ロック」として昇華・発展させてきた国です。
元植民地のジャマイカから、レゲエやスカを積極的に取り入れてみたり。

労働者階級はとにかくガラが悪いヤカラが多いのだが、「モッズ」にしても、「スキンヘッド」にしても、北部の「ノーザンソウル」ムーブメントにしても、音楽の趣味だけはいいんですよ(苦笑)。

一本調子と思われがちなパンクも、実はそんな伝統をしっかりと受け継いでいるんですよね。

で、『ロンドン・コーリング』は、

そんな

「ごった煮」感

が最も理想的な形で結実した作品ではないかと。

大袈裟に言えば、

ビートルズの「The Beatles」(ホワイトアルバム)
や、

さらに飛躍しちゃうと

ドクター・ジョンニューオーリンズ音楽
にも似た味わい。

それでいて、クラッシュならではのメッセージ性も失われていません。

 
このアルバムも、二枚看板のジョー・ストラマー(Joe Strummer、ボーカル&リズムギター)とミック・ジョーンズ(Mick Jones、リードギター&ボーカル)が大半の曲を手がけており。

うち数曲でリードボーカルを務めているミックは声の線の細いんですが、それすらプラスに作用してるんですよねー。

先ほど触れた

「トレイン・イン・ヴェイン」

とか、

「ロスト・イン・ザ・スーパーマーケット」(Lost in the Supermarket)
とか、すごくいい。

一番好きな

「しくじるなよ、ルーディ」(Rudie Can’t Fail)
でのジョーとの掛け合いもグー。

 
ま、ローリング・ストーンズでたまにキース・リチャーズ(Keith Richards)が歌う時に点数が大甘になるのと、同じと言えなくもないですが(苦笑)。

(さらっと)全曲解説

よりによって初回から2枚組かー

全部で19曲もある。

まあ、このレコードを選んだ自分が悪いんですけどね。

防衛線張って、「さらっと」って入れときますわ(^o^;)

 
それから、「解説」いうても詩人じゃないし音楽理論とかも詳しくないから、超ライトタッチで行きますよ。

ネット界でよく見かける訳詞とかも、恥ずかしくてできません (*´∀`*)

 
では、言い訳はこのくらいにして。

行きます!

 
A-1. ロンドン・コーリング(London Calling)
世界で一番有名なカッティングのイントロではないでしょうか?

フィードバックや逆回転のギミックも、いい感じで不穏な雰囲気を醸し出しています。

しかし何と言っても、最大の聴きどころはジョーのボーカル!

実はこの人、中流の出(親が外交官)なんですが。

常に労働者階級の側に立った発言や振る舞いは、育ちの良さへのコンプレックスの裏返しではないかと。

イギリス人あるあるですね。

でもそれだけに、彼のパンク精神は本物とも言えるわけで。

でなきゃ、3つも年下でバリバリ庶民のミックが曲作りのパートナーとして認めるワケがない。

曲の内容は語り尽くされた感があるので、敢えて言及しません(^_^;

イギリスでシングルカットされ、最高位は11位。

 
A-2. 新型キャディラック(Brand New Cadillac)
2曲めから早くもカバーで、しかも意表を突く選曲!

初めて聴いた時は「えっ?ロカビリーじゃん」と思ったものでした。

実際オリジナルは、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)「ジギー・スターダスト(Ziggy Stardust)」のモデルにしたというイギリスのロカビリー野郎、ヴィンス・テイラー(Vince Taylor)

 
A-3. ジミー・ジャズ(Jimmy Jazz)
タイトル通り、ジャズのジャムセッション的なナンバー。

トッパーのドラムはさほどジャズっぽくないけど、無難にこなしてる。

時折気まぐれ的に入る重いガットギターが良いアクセントになっており、コンプレッサーが効きまくった控えめな高音ギターもグー。

ここから5曲めまでの流れはサイコーです。

 
A-4. ヘイトフル(Hateful)
このアルバムでは意外と少ない、正統派のパンク曲。

これがなかったら、ファンは物足りないでしょう。

終わり方も潔く、次曲のモタっとした入りとのコントラストも効いてますな。

 
A-5. しくじるなよ、ルーディ(Rudie Can’t Fail)
スカタライツ(The Skatalites)もびっくりの、豪華なホーンセクション入りスカナンバー。

ジョーとミックの掛け合いのカッコ良さ、そして完璧なアンサンブル。

さっきも言ったけど、このアルバムの中で一番好きな曲です。

 
B-1. スペイン戦争(Spanish Bombs)
スペイン内戦について歌っており、固有名詞の連発。

ジョーとミックがわざわざ1オクターブ違いでユニゾンで歌ってるので、ジョーのパートが低過ぎて苦しそう(苦笑)。

キャッチーながらもAメロとBメロがほとんど同じという変わった構成だが、微妙にコードを変えて変化をつけている。

さりげなく入っているオルガンが後を引きます。

 
B-2. ニューヨーク42番街(The Right Profile)
交通事故で整形を余儀なくされた美男のハリウッド俳優、モンゴメリー・クリフトについて歌った曲。

“right”は「正しい」という意味ですが、「右」とかけてます。要は、映画の撮影では原型をとどめている右側の顔を撮ってもらっていた、という話みたいです。

つうか、テーマが幅広すぎるわ!笑

 
B-3. ロスト・イン・ザ・スーパーマーケット(Lost In The Supermarket)
近所のテスコやセインズベリーの大型店舗に入るたびに、この曲が頭の中で響き渡ります笑

ミックのボーカルの意外な?表現力に妙に感心させられたり。

終盤のダレそうなところを、ジョーが控えめの相の手を入れて、うまくフォローしてます。

 
B-4. クランプダウン(Clampdown)
ジョーとミックのツインボーカルで、次曲と合わせてオーストラリアでのみシングルカット。

非常に力強いパンクロックだけど、どことなく洗練されてる感。

 
この「洗練」がアルバム全体に貫かれているのは、なぜなのか?

基本作曲を担うミックのセンスの良さってのもあるけど、やっぱ

プロデューサーのガイ・スティーブンス(Guy Stevens)
の影響大ではないかと。

この人、DJとしてアメリカやジャマイカの良質な音楽をイギリス人に広めた功績があるって話ですよ。

『ロンドン・コーリング』の選曲やアレンジでも、メンバーやマネージャーに的を得た助言をしたんではないでしょうか?

 
B-5. ブリクストンの銃(The Guns Of Brixton)
さっきも登場したデヴィッド・ボウイと同じく、ロンドン南部ブリクストン出身のポールの作品。

(ちなみに彼はクラッシュで自作曲を3曲提供している)

これは完全にレゲエというかダブですな!

ブリクストンにはジャマイカ人コミュニティーがあるので、ポールにとってレゲエは空気みたいな存在なんでしょう。

 
C-1. ロンゲム・ボヨ(Wrong ‘Em Boyo)
カバー曲。

ソウルフルな歌い出しから一変、高速スカに。

この展開力に心奪われます。

ホーンセクションとオルガンのアレンジも素敵。

 
C-2. 死か栄光か(Death Or Glory)
隠れた人気曲のような。

パンク精神に則り、「醜く老いるな」ってことでしょうか。

アルバムタイトル曲と同じ類の雄叫び入り。

 
C-3. コカ・コーラ(Koka Kola)
キンクス(The Kinks)の『ローラ(Lola)』もそうだけど、相手にするのがメンドーそうな某有名ブランドの綴りを変えてタイトルにしてる。

裁判沙汰にならなかったのか?

そっちの方が気になって、曲の印象はあまり強くない(苦笑)。

 
C-4. いかさまカード師(The Card Cheat)
クラシックの出来損ないのような…どう反応していいのか分からん。

 
ちなみにパイント君にとっては、C面は全体的にちょっと魅力が薄いかな。

他の面が素晴らしすぎるので、あくまで相対性理論ですが。

 
D-1. ラヴァーズ・ロック(Lover’s Rock)
ラヴァーズ・ロックというのはもともと、イギリスで発展?したレゲエの恋愛もの。

この曲は全くレゲエっぽくないけど、あからさまにアレについて歌っている。

「swallow(飲み込む)」という思わせぶりな単語は、あっち(アレとかあっちとかスミマセン)ではなくピルを指しているかと。

 
全体的に色々な解釈があるようですが、パイント君は

「男なら責任を持って女を愛せよ」

という、ジョーのメッセージだと思ってます。

終盤のファンキーな展開がおしゃれ。

 
D-2. 四人の騎士(Four Horsemen)
メタリカ(Metallica)ぢゃないよ笑

自分らを四人の騎士に見立てているのか?

途中からファンキーなギターが絡み、ピアノも入って演奏がカラフルになる。

 
D-3. アイム・ノット・ダウン(I’m Not Down)
このアルバムの白眉とも言えるナンバー。

レコードだと、前の曲との曲間がほとんどないのがミソ。

ホント、D面の構成は隙がないよね。

 
で、ブレイクのパターンの多彩さとか、シンコペーションや3連符の使い方とか。

ミックって何気に引き出しが多いわ〜。

天然ビブラート入りのへなちょこボーカルも頑張ってます。

 
でもこの「俺は負けないぜ」的歌詞、日本語で歌ったら相当ダサいでしょうなー

自分だったら、聴かない。

でも、

「同じこと歌ってるのに、英語ならカッコ良くて、日本語だと何でダサいんだ?英語なら何でもいいんか?それこそダサい」

という、ぐうの音も出ないツッコミが四方八方から入りそう。

 
そもそも私、昔から「応援ソング」「負けないでソング」が大嫌いでして(古美門研介風)。

でも、これは好き。

 
その意味で、この曲はパイント君にとって

「熱さとダサさの境目は何か」

という哲学的?な問いを突きつけられる問題作でもあります。

 
D-4. レヴォリューション・ロック(Revolution Rock)
オリジナルは、スペンサー・デイヴィス・グループ(The Spencer Davis Group)への作品提供でも有名なジャマイカのジャッキー・エドワーズ(Jackie Edwards)の曲を、さらにダニー・レイ(Danny Ray)って人がサンプリングしたもの。

ゴージャスなレゲエで、ラテン風パーカッションもいい味。

トッパーのドラムが見事にハマってます。

今聴くと、ポールのベースがもっと前面に出てもいい気がしますねー。

ちなみに、この曲がシメでも全く違和感がありません。

 
D-5. トレイン・イン・ヴェイン(Train In Vain)
繰り返し出てくるイントロのリフとハーモニカが印象的な、らしくないラブソング。

クレジットもないし、リアルタイムでこのレコードを購入したイギリスのキッズは、さぞ驚いたでしょうな。

列車は歌詞に全く出てこず、ミックがベン・E・キング(Ben E. King)ばりに「スタンド・バイ・ミー」を連呼する。

クレジットがないのは、急遽アルバムに入れることが決まったため、ジャケットの印刷が間に合わなかったからだそうです。

アメリカでシングルカット。

 
…以上です。ふーっ。

 
ちなみに、お金のないファンのことを第一に考えるクラッシュは、このアルバムを1枚分の値段で発売したそうです。

しかし次の「サンディニスタ!」(Sandinista!)は3枚組と、ちょっとやり過ぎましたね (^^*ゞ

全メンバーの名前を言えるか?

あっ、大事なこと言い忘れてました。

このクラッシュというバンド。

パイント君は

全オリジナルメンバーの名前を言えます。
(嵐と関ジャニ∞の全メンバーの名前も言えますが)

 
これって結構、大事なことで。

極東の一高校生に、わざわざ全員の名前を覚えようとさせる何かがあったからだと思います。

リスナーは、テレビやラジオ、音楽雑誌などで好きなバンドの情報を必死で探そうとするもの。

そうした作業の中で、

バンド内民主主義感メンバーの代えがきかない感
を敏感に感じ取るんだと思います。

 
これについては、別の機会にまた話そうかと。

おまけ:思い出話

実はパイント君、ウェンブリーアリーナでジョー・ストラマーを見たことがあるんです。

確か2000年でした。

クラッシュはとっくに解散しており、

ザ・メスカレロス(The Mescaleros)
としてでしたが。

 
彼らはザ・フー(The Who)のコンサートの前座だったんですけど、両方とも大好きなパイント君としては「一粒で二度美味しい」ってやつで♡

ただ残念ながら、ジョーも、フーのベーシストであるジョン・エントウィッスル(John Entwistle)も2002年に死んでしまいました。

変な話、本当に見ておいて良かったです。

 
パイント君はこの経験がきっかけで、

好きなアーティストのコンサートがあれば、最後のチャンスだと思って行け
という鉄則を自らに課し、できるだけ守るようにしています。

 
「レコードを聴くだけでは片手落ち、ライブを見てナンボ」
というのが持論なので。

 
それでは、今回はこのへんにて。

次回はどのレコードにしようかなー。

 
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

インスタ

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